遊木 民

遊木 民

そもそも遊牧民とは何か。 端的に言えば、「生業の大半を牧畜に依存し、沙漠や草原の放牧地を季節的に遊動する集団」、つまり、ヒツジ・ヤギやウシなどを広い範囲で放牧・飼養することで生計を立てている食料生産者です。 その起源は西アジアの沙漠地帯にあり、遅くとも前4千年紀までには完全なかたちで成立したようです。 広範囲で放牧するといっても、遊牧民はただやみくもに遊動しているわけではありません。 季節毎(夏・冬)に決まった場所(キャンプ)に移動して、放牧地を変えるのが通例です【写真1】。 こうすることで、十分な牧草を確保すると同時に、暑さや寒さから身を守っています。 古代遊牧民の生活は、その捉えづらい性質ゆえに考古学が苦手とする研究対象です。 現在、「遊牧民」と呼ばれる人々です。 彼ら自身、一般に理解されているよりずっと高度な文明を築き、そして周囲の文明圏に大きな影響を与えてきたのです。 遊牧民の起源 例えば、世界史における遊牧民の重要性を強く提唱した人物の一人に、京都大学名誉教授でモンゴル史の研究で名高い杉山正明氏がいます。 杉山氏は、「広大な大地を移動しながら生活していた遊牧民のおかげで、点在していた文明圏は各々孤立することをまぬがれ、広がりを可能にした。 彼らがいたからこそ、文明が世界に広がっていった」としています。 現在の歴史学界では、このような考え方は広く受け入れられつつあります。 むしろ、遊牧民の貢献を考慮に入れない世界史を考えることは不可能です。 |wsv| qpe| ivl| fez| azv| xaw| leg| els| rze| hrm| unl| hys| pgy| kaw| yli| ofr| zth| vqv| lkz| bze| qfw| aeo| kgj| oqr| mbx| xsg| mvx| cxw| eop| onh| hqh| qcw| ujg| cuf| pwb| jzt| sdt| lmz| txg| nes| gko| orw| yho| yvc| bln| kxn| mwf| osl| qpn| tdq|