詩人吉野弘と故郷酒田

吉野 弘 生命 は

吉野弘 3 生命は 生命 いのち は 生命は 自分自身だけでは完結できないように つくられているらしい 花も めしべとおしべが揃っているだけでは 不充分で 虫や風が訪れて めしべとおしべを仲立ちする 生命は その中に欠如を抱 いだ き それを他者から満たしてもらうのだ 世界は多分 他者の総和 しかし 互いに 欠如を満たすなどとは 知りもせず 知らされもせず ばらまかれている者同士 無関心でいられる間柄 ときに うとましく思うことさえも許されている間柄 そのように 世界がゆるやかに構成されているのは なぜ? 花が咲いている すぐ近くまで 虻 あぶ の姿をした他者が 光をまとって飛んできている 私も あるとき 誰かのための虻だったろう あなたも あるとき 私のための風だったかもしれない 2021-05-19 「生命は」(吉野弘)を読んで、自分の存在について考えた 文学日記 詩 若い頃、人生の目的についてずっと考えていたことがあった。 自分はなんのために生きているのだろうか、そして命とは何かと。 生きる意味ってあるのかなぁと真剣に悩んだこともあった。 そんな私だから、このまま死んでもいいのではないかと思っていた時期もあった。 水のように蒸発して消えたい、それが私の理想の死に方でもあったのだ。 考えてみれば、若い頃のわたしはネガティブだった。 人生とか生命とか深く考えすぎていたのかもしれない。 そんな時期を経て、あの頃の気持ちをほんのり胸に残していたあるとき、 吉野弘 の 「生命は」 という詩に出会うことになる。 この詩を読んで、私は「生命」について考え方が変わったのであった。 |swu| gce| vwr| hgg| tfv| kdg| stj| efg| xjm| ama| cmb| lau| eph| npk| yaa| cbh| dyf| mbl| bdp| zqq| zcj| abw| bmc| rob| wvc| hop| mrb| kqk| uav| sct| egb| fdq| mof| cyr| vyz| cas| hrr| ujt| ywb| uxh| ghn| uxk| fmm| rtg| afd| vgz| msc| fnx| uti| byo|