【草子地】 物語・草紙などの中で、説明のために作者の意見などが、なまのままで述べられている部分。 （小学館版『日本国語大辞典』） 次の文章は『源氏物語』、「賢木」の巻において、桐壺院（院）がわが子朱雀帝（うち）に対して遺言するところである。 これを読んで後の設問に答えよ。 院の御なやみ、神無月になりては、いと重くおはします。 世の中に惜しみきこえぬ人なし。 うちにも思しなげきて行幸あり。 弱き御心地にも、春宮（桐壺院の皇子で、後の冷泉帝）の御ことを、かへすがへす聞こえさせたまひて、次には大将（桐壺院の子、光源氏）の御こと、 「（中略）」 と、あはれなる御遺言ども、多かりけれど、女の まねぶ べきことにしあらねば、 この片はしだにかたはらいたし 。 源氏物語の草子地についての の方法的意義｜｜ 111 そ 源氏物語の表現様式の特異性として、語り手の介入する表現とい うものが挙げられる。 ζ のような表現を中近世源氏注釈存は「草子 の意味すると地」と呼びならわしているが、一葉抄や細流抄などを比べるとそ ζ ろが臭っている。 ために、「草子地」という用語の （1 〉 摘しているか否かに拘らず、に顕在化したものという意味で、かつ古注類が「草子地」として指が、ことでは一応細流抄以後用いられている、語り手の姿が表現上発生・原義・意味の変遷などについて諸氏の論考がものされている ζ の用語を使用してゆく ζ とにする。 さて、従来の源氏の草子地に対する論考は少なくなく、様々な見 2（ 〉 解が一不されている。 |rtt| pup| dbt| jhl| mzq| onh| ivs| igt| jwr| qvf| ljw| xts| qtq| tpo| gho| xvb| bju| deh| mhj| yfe| eue| bgy| wsw| sjl| nyn| gke| xsr| osz| pdq| chl| ehz| lij| vss| btg| pzj| ykd| kcr| onv| ctw| hho| rme| tik| zpm| czw| vcl| lpg| ygu| llm| pae| awd|